組合としてのクールビズ対応

 
平成17年、環境省の呼びかけで地球温暖化対策の一環として始まったのが、「COOLBIZ(クールビズ)」でした。夏のオフィスのエアコンの温度を28℃に設定し、温室効果ガスを減らそうというもので、そのためオフィスで快適に過ごすために「ノーネクタイ」や「ノー上着」の夏の軽装化運動が推進されました。

これまで過去にも夏の軽装化の働きはありましたが、昨年の「クールビズ」ほど国民的プロジェクトに発展したことはなかったように思われます。
 この影響で全国主要百貨店のネクタイ売場では、6月〜9月の売上が前年同期比で88.5%減にまで落ち込み、ネクタイ業界は大きな打撃を受けました。このため、我々はあたかもCO2削減運動は「ノーネクタイで全て達成できる」というようなイメージを植えつけた政府に対し意見書を提出したり、「ノーネクタイ」という表現は使わないように環境省に申し入れるなどの組織運動を実施しました。
 一方、業界としても今年の1月26日・27日の二日間、日本ネクタイ組合連合会の主催で、今夏のクールビズ商戦に対応する商品を集めた展示会「クールビズ創意工夫展」清涼で軽やかなネクタイ・機能で涼しいネクタイ・環境にやさしいネクタイなどそれぞれ工夫した夏のネクタイの商品を数多く展示しました。2日間で約550名のお客様をお迎えし、当日は小池百合子環境大臣・二階俊博経済産業大臣から祝電が来るなど反響も大きく、マスコミにも数多く取り上げられました。

商品としては、シワになりにくい加工を施し、小さく折りたたんでポケットチーフとして使えるネクタイ、涼しげなネクタイ、芯地をはずし軽くしたネクタイ、殺菌効果がある素材を使ったネクタイなどがあり、これらは百貨店などで発売され好評を得ました。
 平成18年の夏は、WITH(ウイズ)ネクタイのさわやかなクールビズへ、「ネクタイはTPOで選びましょう」というスローガンを入れたPOP・下げ札を作製し、ネクタイの存在意味・必要性・ファッション性を啓蒙したいと考えました。
 このPOP・下げ札には、日本ネクタイ組合連合会は自然環境を守るというクールビズの主旨には賛同していることを宣伝するため、「日本ネクタイ組合連合会はチーム・マイナス6%に参加しています」と明記しました。